2007-01-01から1年間の記事一覧

なんだか人がいろいろいっぱいいすぎて酔う

気づくと今月はもうなんというか本当に色々とすばらしいマンガがでるわでるわでうれしい事このうえなく、思いだしながらなので順不同のなか劈頭を飾るは沙村広明『ブラッドハーレーの馬車』の救いようのない物語にがつんとやられ、偶然にもその物語を反転さ…

あたらしき墓立つは家建つよりもはれやかにわがこころの夏至(塚本邦雄)

先輩からおすすめをいろいろと借り入れ、読む。中でも永田紅『日輪 永田紅歌集』(砂子屋書房)に心震える。 ねこじゃらしに光は重い 君といたすべての場面を再現できるああ君が遠いよ月夜 下敷きを挟んだままのノート硬くて君の手の触れゆく道のほうきぐさか…

道をまっすぐまっすぐだけ歩きたくて歩いていてもすぐ行き止まり 

書店をのぞいていると、河出の新刊のところに国枝史郎『神州纐纈城』を見つけ驚嘆する。まさかこれが復刊するとは。唐突といえば唐突なこの復刊に棚の前で思わず「うお!」と小さく叫んでしまう。恥ずかしかった。ここ数年、未知谷とか作品社のおかげで国枝…

・最近考えたこと。 芝居を観るために原宿にでむく。普段はほとんど利用しない駅なので、見るものすべてがめずらしい。とりあえずロリータ衣装の女の子がやたらにいて眼福。ゴスロリの子もいっぱい見た。改札をでて、線路に沿って新宿方面へ歩く。都会の真ん…

最近の奇遇

布団にうつ伏せになって山口雅也『奇遇』(講談社)を読む。首が凝ってきたので体勢を変えようと身動ぎした瞬間、積み上げていた本に肘がぶつかる。地響きを立てながら本が崩れる。落ちてきた本が頭に当たる。痛い。呆然とするも、残り数頁だしと崩れた本をざ…

万国の柳生よ団結せよ! あるいは柳生、吠えないのか?

友人(id:fuldagap)が非常に素晴らしく阿呆な発想をした上に素晴らしいコメントが付いたので、我も推参せんと文を編む。できたものを友人のブログのコメント欄に書き込もうと思うも、その前に一応と眼を通してもらったところ「それは一般に荒しといわれる行為…

感慨深いなぁ……。

http://www.asahisonorama.co.jp/hp/whatsnew/readers.html 朝日ソノラマが店じまいするという話を友人からのメールで知る。 「朝日ソノラマ営業停止だと」 「ラノベを牽引してきたソノラマも終わりですか。時代なんですかねー」 老兵は、か。 版権自体は朝…

孤独な不能者の夢精 

やたらに湿度が高い中、近場で開かれている古本市に出向く。三時間程行きつ戻りつを繰り返し、以下のものを購入。 ・魯迅『吶喊』(中公文庫) 高橋和巳訳のやつ。内田樹『街場の中国論』(ミシマ社)を読んだら、何だか魯迅が読みたくなったのだけど部屋に見つ…

寒中の悪魔―あるいは酷い悪寒

就寝前に吉田健一『日本に就て』(筑摩書房)を読んでいると「小休止」という小文に出会う。評判の店の御馳走を前に道草をして、他の店で食事をする、というだけの話し。それだけの話しなのだけど面白い。 期待だったり心急くようなところに緩みを与えて、引き…

というわけで

夢にでてきたものがあまりにも美味そうだったので帰宅後、青椒肉絲をつくる。夢に見たものには及ばないが、それなりのものはつくれた。御飯を三膳食べる。こうして人は肥えてゆくのか。ゆくのだ。嗚呼。これも夢ならよいのに。

こんな夢を見た。

小雨の中、路地の奥にある帽子屋に母と二人で入った。細長い店内の壁には一面、おなじ帽子がかけてある。台の上にもおなじ帽子がきれいに並べられている。奥にはカウンターがある。そのなかでは店主の奥さんが大きな中華鍋をふっている。店主夫妻は中国人で…

書店で20歳前後と思しき青年が二人、棚の前で話しているのを見る。「やっぱりドサドだよドサド」「ふーん。ドサドか覚えておくよ」 どうやらマルキ・ド・サドのことらしい。世界は広い。

小竹向原で知人と観劇。青年団を母体とする新ユニット サンプルの第一回公演『シフト』http://www.seinendan.org/jpn/infolinks/infolinks061228.html 作・演出をつとめる松井周の舞台は以前、同じ場所で公演された文学座+青年団自主企画交流シリーズ第一弾…

アブドル・ダムラル・オムニス・ノムニス・ベルエス・ホリマク・我とともに来たり・我とともに滅ぶべし

終電に乗り損ね、まことに不本意ながら徹夜をするはめになる。本当なら今頃は布団に包まり寝ているはずなのに、と思いながらマンガ喫茶で一夜を明かす。五時間パック1100円。せっかくだからと数年ぶりに手塚治虫『三つ目がとおる』を全巻読む。今回読んだの…