春といえば蒲公英なわけで。


 先ほどネットを見ていて恩田陸『蒲公英草紙―常野物語』の感想を書いている人のサイトを発見したのだけど日付が最近なので、「うわこの人わざわざ連載されていた雑誌を探しだして読んだのかな凄いなー」と思っていたら、え? 単行本でたのですか? でたのですか。ひゃあ。
 いや、驚いた。これが集英社のPR雑誌『青春と読書』に連載されていたのが2000年1月号から2001年2月号までだから、二の四ので、もう五年前かー。長かったなあ。いつか大幅な改稿を加えて単行本化するとか言っていたけど、とうとうでたかあ。この作品は様々な”ちから”を持ちながら決して歴史の表舞台に上がることなく密かに暮らしてきた「常野」一族の歴史を描く連作短編集『光の帝国』の中の一編、「大きな引き出し」に登場する春田家の先祖が明治時代に巻き込まれた事件を描いた話で、っていうか、私はこれ図書館で全部コピーして読んだ筈なのに寸毫も内容思い出せないよ。脳の軟化が進んでいるのかな。本当に思い出せないや。
 "常野物語"シリーズといえば『小説すばる』で連載されていた、これまた『光の帝国』の一編「オセロゲーム」の続編「エンドゲーム」がどうやら完結したらしいのでこれも早い単行本化が望まれるところだけど何時になるのだろう……。
 それにしても最近の恩田陸、賞は取るし新刊も良いペースでだしているし待望していたエッセイ集もだしてくれたし調子が良いみたいで真に重畳。だけどまた仕事しすぎで体壊さないで欲しいし読みたし痛し痒し。